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「こちらミデア1!Gフォース、聞こえますか?」
その時、味方の輸送機から通信が入った。
「こちらGフォースのリリス・ホーキンス少佐です」
「少佐、我々の進路上にに未確認のMSがいます。至急対処してください!」
「了解。リュング准尉、レオン中尉、行くわよ!」
「おうよ!」
「了解です」
リュングとレオンがリリスに続いた。彼らが目的のMSに近づくよりも早く、一筋の閃光がミデア隊の1機を貫いた。
「!?」
「狙撃された?」
リリスとレオンが驚く。ミデア隊から悲鳴と怒号の混ざった救難要請が響き渡る。
「…っ!?まずい、また来る!」
リュングは機体を急上昇させる。
「ちょ!准尉、どこに行くの!」
リリスの制止を振り切ってミデアの前に出たリュングは、シールドを構えた。それと同時に先程の閃光がリュングめがけて飛んでくる。
「くっ…うぅ…」
リュングのシールドに閃光がぶつかった。激しい振動と熱量がリュングを襲う。アンチビームコーティングが施されていたおかげか、幸い機体への直撃はさけられたが、ストライクのシールドはもはや使い物にならなくなった。
「へ…へへ、何とか守りきったか」
リュングは苦笑いのまま、閃光が飛んで来た方向を見る。
「!!」
そこには、長い砲台のような銃を構えた真紅のMSの姿があった。
「准尉!無茶はしないように言ったでしょう!」
「まったく、フォローする側の気持ちも考えてくれ」
リリスとレオンがリュングに近づく。しかし、その言葉はリュングには聞こえていなかった。
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