349人が本棚に入れています
本棚に追加
「♪~」
一任務終えたグレイブが口笛を吹きながらアルビオンのブリーフィングルームを横切った。と、ブリーフィングルームの中に人影を見て立ち止まる。
「ん?あれは…」
中ではリリス、レオン、そしてリュングが何やら話していた。グレイブは聞き耳を立てる。中に入ればいいのだが、何となく入りづらい雰囲気だったのだ。
「どうしてあんなことを?」
「…」
リリスの問いにリュングは何も答えない。
「ミデアを守ったまでは…まぁ、許しましょう。本当はそれも許されることじゃないのよ?あなたの行動で実験機が失われるところだったわ」
「じゃあ隊長は補給部隊を見殺しにしろってのか?俺達の任務は補給部隊の護衛だったはずだ」
リュングが静かに言う。
「そうね。でも言ったはずよ?第一の目的はガンダムの実戦テストだって。…でも問題はそこじゃない。何故あんな無茶なことをしたのかってことよ。あなたの無理な突出のせいで、レオン中尉にまで危険が及んだわ」
「ふん…僕はあの程度どうってことはない。だが、貴様のおかげで機体に負担をかけてしまった」
「…」
「何だ?あいつら…さっきの戦いで何かあったのか?」
グレイブはますます話の内容が気になりだした。
「教えて…。あの赤いMSと何か関係があるの?」
「赤いMSだって?!」
グレイブは思わず声を出してしまった。
「誰かいるの?」
リリスが扉に向けて呼びかける。
「やっべ…」
グレイブは静かに部屋に入った。
「すみません、立ち聞きするつもりはなかったんですが…」
「グレイブ…」
グレイブはリュング達に近づいていった。
「リュング…お前、奴にあったのか?」
「准尉…あなたもあのMSを知っているの?…わかったわ。レオン中尉、もういいわよ」
リリスはレオンに下がるようにいった。レオンが部屋を出ていく。
最初のコメントを投稿しよう!