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リリスが案内した先には、2隻の戦艦があった。地球連合軍の強襲揚陸艦『アルビオン』と、大型空母『アウドムラ』である。
「ペガサス級…。これが僕たちの母艦になるということか」
レオンが言った。リリスが頷く。
「さぁ、中に入りましょうか」
アルビオンの中に入ると、リリスはまっすぐMSデッキを目指した。そして、デッキにたどり着く。
「こいつは…」
「すげぇ…」
リュングとグレイブは、目の前に広がる光景を前に感嘆の息をもらす。6つあるハンガーには、すでに6機のMSが搭載されていた。
「今から、あなたたちがテストする機体を教えるわね」
リリスはデッキに降りながら言う。まず最初に、赤い重装備のMSの前に立ち止まる。
「この機体はガンダムヘビーアームズ。遠距離射撃戦闘を想定して設計されているわ。これには、ディアン中尉に乗ってもらいます」
「ム…了解です」
ディアンはヘビーアームズを見上げながら言った。次にリリスは、その反対側にある赤い軽量級のMSを見た。
「こっちはガンダムエアマスター。空中戦闘や、可変機構のテスト用の機体よ。これにはカイト少尉が乗って」
「は、はい!」
カイトは目を輝かせながら言った。みんなは次のMSハンガーに歩き出す。
「これは私がテストするMS…ネティクスと言うわ。特殊な武装のテストのために設計された機体よ」
リリスが説明したMSは、背部に大きな砲台のようなものを背負っていた。
「こっちがガンダムMKⅡ。その名の通り、第一次大戦のガンダムの正統な後継機よ。将来的にもう一段階強化されるわ。これには…グレイブ准尉が乗ってください」
MKⅡは、これといった特徴はないが、すべてがスマートにまとまっており、汎用機としては申し分なかった。
「へぇ…こいつはなかなか」
グレイブはMKⅡを見ながら言った。ガンダムの後継機と言われて悪い気分はしなかったからだ。
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