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「ただいま。」
「おかえり、千鶴。結婚式どうだった?」
晃は、千鶴の気持ちなど気づいてはいない。
「うん、よかったよ。」
千鶴はそう言うと、冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出し、そのまま飲み干した。
「千鶴、明日早いから、俺もう寝るぞ。」
「うん、わかった。」
晃と同棲し始めて、もう2年が経とうとしていた。
付き合って3年。
エッチの回数も減ってきている。
もしかしたら、晃は浮気しているかも知れない。
でも、そんな事を気にしていたら、自分の心が折れそうになる。
気づいていても、気づかないふりをすることも必要だ。
千鶴は、大人になって、ずるさも覚えた。
自分だって、もし今、結婚してくれる人が現れたら、晃とは別れるであろう。
お互い様なのかも知れない。
でも、今一人になるのは、きつい。
色々考えて、寂しくなり、晃の隣にピッタリ寄り添って眠りについた。
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