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レイの報告にナイアは渋い顔をして口を開く。
ナイア「アレは生態が解明されてない【特異種】の中でも、特に際立った個体だからな・・・。」
レイ「・・・出現場所も不規則で特定が不可能ですし。」
ナイア「ああ。しかも、わかっている事はアレが出現すると周囲3メートル以内に存在する、あらゆる物を飲み込んでしまうって事だけだからな。」
そう言ってナイアは椅子ごと振り返り、後ろにある窓の外を嘆息しつつ眺めた・・・。
レイ「アレが出現した場所に民間人が居合わせない事を、祈るしかないですね・・・。」
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あれからレイに手伝ってもらい、何とか報告書の処理を終わらせたナイアは、レイが用意した紅茶を飲んで一息入れていた。
ナイア「そうだ、イングラ遺跡の調査隊の編制はどうなってる?」
レイ「イングラ遺跡、ですか?・・・ああ、桜国の北西にあるヘクサ地方の古代遺跡ですね。」
ナイア「急にどうした?誰にそんなに詳しく説明してるんだ?」
レイ「気にしないでください。」
ナイア「?、そうか。」
有無を言わせないような素敵な笑顔で言うレイに、状況が理解できないナイアは首を捻っている。
レイさん私の替わりに説明ありがとうございます。
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