3人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふふん、こっち見てどうしたのよ?さては私の美少女っぷりに見惚れてたな~?」
笑顔でくるくると纏わりつく葵を、可哀想なものを見る目で見守る俺はきっと紳士だ。
「ほら、一緒に帰ろ~」
「うー」
「返事はせめて否定か肯定にしてよ」
「うー」
ため息つかれた。まぁいつものことだ。
のんびりと俺たちは歩き出す。いつものように他愛の無い話をしたりして帰路についた。
葵はよく笑うやつだ。楽しそうにリアクションもつけて、元気な小動物の印象を受ける。
周りを和ませるその性格は、男女問わず友人がかなり多い。
「空、聞いてる~?」
「全然」
「はぁ・・・。何でそうストレートかなぁ」
「俺のポリシーだ!」
「だからえばるな!!」
そして何より、ツッコミとして欠かせない要因だと俺は思っている。しかも弱天然という優れものだ。
最初のコメントを投稿しよう!