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『明日は中学校入学してから初めての宿泊学習会になるわけだが、特に鬼男と妹彦!!早く寝て、早く起きるように。』
これは中学一年生の夏の合宿一日前。
『よう、妹彦と鬼男!今日は遅刻しなっかたみたいだなぁ。』
これは毎日。
中学校の入学式に遅刻した彼らは、事あるごとにネタにされ、からかわれていた。
そして今日もまた、いつものようにネタにされるわけで…。
半ば呆れぎみに妹彦が鬼男に目線をやると、鬼男もまた、呆れぎみに妹彦に目線をかえした。
2人同時にため息をつき、そのあとで小さく笑いあった。
そうしたやり取りを何度か繰り返してるうち、自然と2人は仲良くなった。
それは、同じ境遇から来る連帯感か、それとも元々相性がよかったのか、定かではないが取り敢えず2人は親友レベルまでは仲良しになった。
2人は同じ高校へ進み、ある決意を胸に抱く。
二度と、入学式で遅刻しないと。
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