124人が本棚に入れています
本棚に追加
鬼男視点
「新入生代表の言葉、天国 鬼男」
「はい。」
いつもより大きな声で返事をする。
ポケットに入れてあった紙を取りだし、前に出てみんなの方を向いた。
人前に立つのは慣れていないので、凄く緊張する。
息を大きく吸って深呼吸をする。
少しでも緊張が解れれば…と思ってのことだが、あまり意味が無いようだ。
これ以上考えても仕方がない気がしてきたので、覚悟をきめて顔をあげる。
すると、微妙に眠そうな顔して笑ってる妹彦と目があって、こっちまで笑えた。
もう一度紙に視線を落とし読み始めると、さっきまでの緊張が嘘のようにサラサラよめた。
セリフを全て言い終わり、司会の言葉に合わせて礼をすると皆から拍手がおこり、嬉しかった。
少し早歩きで自分の席に戻り座った。
まだ心臓はバクバクいっていた。
「次に生徒会から、生徒会長閻魔大王お願いします。」
.
最初のコメントを投稿しよう!