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それは男たちも同じだったらしい。
露骨に表情を歪めている。
「カナタ=リンクとレイズ=ブレイドか」
男の一人……頬に傷がある奴が嫌そうに名前を呟いた。
「今は授業中だぞ。いくら学年一【お荷物】と【問題児】だからといって授業サボると進級できなくなる」
とこれは男の二人目……太った奴。
校内、廊下はわりと涼しいのだが彼は汗をかきまくっていた。
「俺たちは用事があるんですよ。
それから【元】教師に【お荷物】とか【問題児】と言われたくないな」
レイズは皮肉そうに唇歪めて返した。
「ククッ……相変わらず生意気なクソガキだぜ」
そう言ったのは三人目の男……骸骨みたいな顔の奴。
この三人はつい最近までエレント学園の教師だった。
しかし、不祥事をおこしたため辞めることになった――いや、辞めさせられたのだ。
彼らを辞めさせたのは実はカナタだったりするが、それを知っているのは学園内でもほんの僅かだ。
「俺はアンタたちに敬意を覚えたことないぜ」
普通の学校の教鞭を持つ者を先生と言い、特殊な学校で勉学、その他を教える者を教師と呼ぶ。
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