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骸骨面の男……ザブザに諌められたゲーツはおとなしくなる。
「もうアンタらの姿を見なくていいと思うと俺は嬉しいぜ」
「それは僕の台詞だ。お前の顔など見たくない」
「だったら景気よく最後のお土産としてサンドバッグにしてやろうか?」
「ひっ――」
デブ男は悲鳴を上げてゲーツの後ろに隠れる。
「はは、冗談だ冗談。脂ぎったトスに殴るためでも触りたくないぜ」
「トス教師と呼べ」
「もと、だろう、もと」
「ケケッ……トスも落ち着け。ヤツの言葉は無視しろ」
ゲーツの後ろで赤くなっている肥満男……トスの背中を叩いて言うザブザ。
「ぐぬ……」
押し黙ったトスはゲーツと一緒にレイズを睨んだ。
しかし【問題児】と呼ばれている彼は涼しい顔だ。
「今までご苦労さん」
嫌味っぽく労いの言葉を投げたレイズに答えず、男三人は去っていった。
「ん……」
レイズの背中、カナタは薄い唇を震わせた。
「……あの三人……どうも好きになれない。
苦手、じゃなく、嫌いかな。生理的にね」
「意見があうな、俺もだ」
レイズは唇を歪めて笑って、
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