カナタとルミナス【前編】

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「カナタさん、いらっしゃい~」 甘い声でカナタを豊満な肉体で抱き締めたのはストレートの紅茶色の髪の女性。 年の頃は二十代半ば。 栗色の瞳と白い肌。 清楚そうな雰囲気だが派手な衣装を身につけている。 完璧なプロモーションの持ち主で、大きな二つの膨らみがカナタの顔を包み込んでいた。 男にすればどこか羨ましい光景であるが、実際にやられたら笑い事だけですませられないかもしれない。 ――実際―― カナタは苦しそうであった。 体力なしのカナタはすぐにぐったりした。 (ヤバいんじゃないのか、あれは) 壁にはりついていたレイズはノロノロと上半身を起こした。 「ルミナス教師。カナタのヤツ、落ちる」 カナタたちは部屋の中、まだ【カナタトラップ君】が発動しているだろうからむやみに助けにはいけない。 「ウフフ……カナタさんはウチの体の魅力でクラクラね~」 ――ある意味、クラクラだが。 レイズが内心でツッコミをいれると女性はカナタから離れた。 カナタは逆上せたように顔が赤くなっている。 眼鏡が少しだけずれていた。
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