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「カナタさん、いらっしゃい~」
甘い声でカナタを豊満な肉体で抱き締めたのはストレートの紅茶色の髪の女性。
年の頃は二十代半ば。
栗色の瞳と白い肌。
清楚そうな雰囲気だが派手な衣装を身につけている。
完璧なプロモーションの持ち主で、大きな二つの膨らみがカナタの顔を包み込んでいた。
男にすればどこか羨ましい光景であるが、実際にやられたら笑い事だけですませられないかもしれない。
――実際――
カナタは苦しそうであった。
体力なしのカナタはすぐにぐったりした。
(ヤバいんじゃないのか、あれは)
壁にはりついていたレイズはノロノロと上半身を起こした。
「ルミナス教師。カナタのヤツ、落ちる」
カナタたちは部屋の中、まだ【カナタトラップ君】が発動しているだろうからむやみに助けにはいけない。
「ウフフ……カナタさんはウチの体の魅力でクラクラね~」
――ある意味、クラクラだが。
レイズが内心でツッコミをいれると女性はカナタから離れた。
カナタは逆上せたように顔が赤くなっている。
眼鏡が少しだけずれていた。
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