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レンズが壊れてもなおしつつ何度も使っている。
眼鏡はカナタの顔の一部だ。
「んー」
カナタよりルミナスのほうが背が高い。
カナタはつま先立ちをしてルミナスの頭に手を伸ばして、髪を撫でた。
「その……怒っていないからそんな顔はなし」
カナタが薄く笑うとルミナスは目をキラキラに……いや、あるいはギラギラだったかもしれない……輝かした。
「カナタさん。もしかしてウチを誘っている?
誘惑している?」
抱き締めたカナタに頬ずりをするルミナス。
カナタはまるで抱き枕のそれ状態。
「……そのつもりなし。
離れてくれないとルミナスさんと二度とお風呂……入らない」
「ごめんなさい」
それはルミナスにとって死刑宣告されたくらい思いだったのだろう。
ルミナスはカナタから慌てて離れ、謝った。
「カナタさんは先に入ってて~。ウチもあとで行くから~」
「……ん」
聞きようによっては魅惑的な響きのある言葉だ。
しかしカナタは平然と頷き、風呂場に姿を消した。
「んふふ♪」
ルミナスは上機嫌。いそいそと衣類を脱いで、自分のとカナタの服を棚に置いた。
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