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「カナタさんがウチをおいて数ヶ月。寂しかったんですもん」
「寂しいのはアタシも一緒だ!」
見た目幼女――ヒナタ=リンクは叫ぶ。
こちらも涙が浮かんでいた。
「アタシが学園に戻ったすぐあとにカナタは突然、いなくなるし、あまりに寂しかったから危うく【ソウルスター】を三つ発現して学園をつぶしたくなったぞ」
「アナタならやりそうですね」
「あんだと?」
ヒナタは目をつり上げるとびしいっ! とルミナスが抱えている【カナタ】の頭を指差す。
「でもさ、カナタの人形まで用意して妄想劇(?)を繰り返すアナタよりアタシのほうがいくらかましだ」
「むぅ」
ルミナスが唇を尖らした瞬間、【カナタ】の頭がぼふっ、と破裂した。
そして転がっていた体のほうも。
「前から純情をかぶった変態(?)とは思っていたけど、人形カナタを持ち出してあんな恥ずかしいまねするなんて、ルミナス教師って精神が病んでいるな」
鼻で笑うヒナタ。
「ウチもヒナタさんに言いたいですけど、さっきまで使っていたカナタさん人形、アナタの部屋で見つけたものですが」
ルミナスは意地悪そうに言った。
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