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それが自分でないのか悔しい。
ぐずぐずしていると幼なじみ少女二人にカナタがさらわれるかもしれない。
色々な意味で。
「ウチにはカナタさんを幸せにする義務があるのです!」
「いや、ンなのはないだろう」
何やら燃えているルミナスをヒナタは冷静にツッコミをいれた。
「そうと決まればウチは旅支度をして――」
「――させるわけにはいきません!」
ルミナスを制止するヒナタに変化。
幼女から――美女へと。
「私だって彼に会いたいのに我慢しているのだから、アナタだけなんて許せません」
「だったら、力づくで」
「望むところ!」
目的の人物が知らないところで不毛な戦いが繰り広げられた。
☆
かくん、と首が垂れる。
光がない、虚ろな目をした【彼】の首があっさりもげて……
ころん、と転がった。
とある小さな町にある公園、ベンチに座っていた彼女の動きがとまる。
あまりの衝撃にツインテールにした髪と華奢な肩が震えた。
そして――
「あああーっ!?」
絶叫。
その声に驚いた小鳥たちは地面にまかれていた餌をついばむのをやめ飛び立つ。
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