桜の木の下

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「それ……2つじゃないか?」 「1つだって言ったでしょ……それで、してくれる?約束」 「めんどくさい」 「えー……」 「でも、いいよ。お前との約束なら」 「ホント!?やったー!」 「なっ!抱き着くな!」 本当はめんどくさい、なんて嘘だった。嬉しかったからな。いつからだろう、俺はあいつのことが好きになっていたから。 約束したのが嬉しくて抱き着いてきたあいつを無理矢理、引き離した。でも本当は嬉しかった。あいつの喜んでいる顔を間近で見ることができたから。でも付き合っているわけでもないのにそんなことをされるのは少し抵抗があったんだ。
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