物語は始まらない。

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   さて、『小説ではない』とはいえ、主人公の設定ぐらいはしておこうと思う。  ちなみに、序文からダラダラと文字列を発信している私は主人公ではない。あくまでも私は地の文である。  文字作品を構成する上で、主人公の存在は大きい。主人公の一人でもいないと、何かと話を進めずらいし、何より 「    」  が使えないからだ。 「    」  には当然、主人公等の『セリフ』が入るわけだが、これを文章の合間に挿入することで、『箸休め』的な効果も狙える。上記の空欄カギ括弧を見て、ホッとした読者もいるのではなかろうか。更に 「ボク、未来からきたんだけど、何か聞きたいことある?」 「過去に固執する後ろ向きな人間ってどう思う?」 「それ、遠回しな嫌み?」  と、登場人物たちに好き勝手喋らせておくことで私が楽をできる、という利点まである。 「マスコミは報道の自由なんて言ってるけどさ。悪意をもって、抽出した事実の一部分だけを報道するのは……果たして自由って呼べるのかな?」  などと、聞く人が聞いたら不快に思うような内容でも、主人公に喋らせることで責任を転嫁できる、というのも大きい。誰に大きいって、そりゃ、私に。  というわけで、とりあえず主人公を設定しておきたいわけなのだが、どんなキャラクターがいいだろう?  男? 女? 人か獣か幽霊か。オカマの宇宙人という手もある。  名称だけで読者が簡単にイメージしやすいものであればベストだ。  とはいえ、マ〇オや、ルイー〇のように、著作権に触れるモノはマズイ。『マリオ的な容姿のオカマの宇宙人』であれば、ギリギリセーフな気もするが、それでは逆にイメージしづらい。  
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