夜のお仕事。

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   タイトルを見て性的なセンサが働いた読者は、週末に滝に打たれると良いでしょう。  と、いうわけで。敬語で始まったのでこの章は、最後まで敬語でいきたいと思います。  さて、夜のお仕事といいましても、色気もオバケもない工場での夜勤でございます。  仕事の内容はと言いますと、プログラミングと実際の加工が半々です。  具体的にはまず、機械の中に立方体ないし、直方体の材料(素材はアルミ、鉄、ステンレス等)を取り付けまして、次に 「アアッー! 天地を創造された偉大なる神よ! 我が声に応え、図面に指示された通りの製品を作りたまえ南無阿弥陀仏(声:サンタ)」  といった具合に組んだプログラムを走らせます。  すると、なんということでしょう。  機械がドリルやエンドミル(工具名)などを駆使して、自動で材料に穴あけーの削りーのしてくれるではありませんか。  全ての加工が終えると、そこには、かつての四角いだけの材料の姿はなく、貫通穴からネジ穴、更には削られることで生まれた段差や窪みが――。  と、文字で説明するのは限界を感じたので、この辺にしておきます。  興味のある方は『マシニングセンタ』で検索してみましょう。  ともかく、夜な夜な機械と向き合うお仕事をしているわけでございます。  上記の説明を見て、『なんて賢い機械なんだ!』と思われた方がいるかも分かりませんが、プログラムを一ヶ所でも間違えると、予定外の場所に穴をあけたり、ドリルを粉砕したり、自分自身に突っ込んだりするので、決して油断はできません。  
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