―妖怪談―百物語

産女 ―抱託―

赤ちゃんを殺さなかった事。そしてもうおろせない時期まで来ている事を知ると、和哉くんはものすごく怒りました。

私の顔を殴り、突き飛ばし、おなかを蹴ろうとしました。

おなかの赤ちゃんだけは必死にかばいながら、私はただただ耐えました。

だって、私が悪いんだから。
和哉くんの言いつけを破った私が悪いんだから。