おいでよ戦の森

2日目

「え。は、はれんち？
あ、つか、あの、俺は女じゃない！」

「なんと！」
「え、嘘！」
「Really!?」
「………。」

ですよねー。
いつもこうなんだよ…。

ナンパ、電車でセクハラ、メイド喫茶のスカウト、ホストのキャッチ…
全部被害経験あり。
それだけじゃない。
服なんか買いにいったら店員さんから女物を持ってこられる始末。
しかも悪意ゼロ。

その上、今の俺にはうさ耳というコテコテの萌へアイテムがついている。

…整形しようかな。

そこまで思うほど幸村さんの一言とその他の反応は俺の心を深く抉った…。
やめて！飛鳥のHPはもう0よ！
皆さん口を押さえるやら俯くやらで、かなり動揺しているご様子。

「小十郎！どうして言ってくれなかったんだよ!?」

ああ、小十郎さんもきっと思うに違いない…。
なんだこいつ女じゃねぇのかよキモスって…

「お気づきにならなかったのですか？」

ほらねやっぱり……んん？
幻聴か!?
いや、今確かに…。

「み、右目の旦那…気づいてたの？」
「気付くも何も…」

チラッと小十郎さんが俺を見た。

「見たらわかるだろう。」

………。