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「ね…」
「なによ」
数秒の沈黙が、彼の心を締め付ける。
「俺、小倉が好き…」
やっぱりね、と佳奈美は思った。
少し顔を紅潮させながら告白した少年を、何の感情も持たず見つめる少女、佳奈美。
「かなは別に好きじゃないんだけど」
この瞬間、少年の淡い恋は敗れ去った。
私は小倉佳奈美、16歳。
見た目は、成人女性と思わせるほどである。
佳奈美は、美人だ。
「かなみぃ!」
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