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「はぁ……やばいよ。」
あ、みなさんこんにちは。僕の名前は進藤 純です。
そして今、とってもピンチなのです。
何故かって?今日は入学式だってのに遅刻しちゃいました☆
……まぁ、まだ決まったわけじない。だから今全力疾走してるわけですよ。
「……あれ?」
速度を落とすことなく走っていると、視線の隅に道の端で座り込んだ少女の姿。
無意識に足を止め、少女のほうに歩いた。
顔は俯いていて分からないが、綺麗な黒髪をしていて、すごく長い。
あと座ってるから分からないけど、かなり小さい。
…これは声をかけるべきなのかな?俺がこれから通う高校の制服着てるし……。
ほっとくわけには行かないしなあ……声、かけてみようか。
「……あ、あのー」
「…………………………?」
ちょいと噛みそうになったが、なんとか声はかけられた。
少女は気付いてくれたが、ハテナマークを浮かべている。
そりゃそうだろう。見ず知らずの異性に声をかけられてるんだし。
「えーと……大丈夫かな?」
「……………………(フルフル)」
少女は言葉を発する事はなく、首を横に振っただけ。
……か、可愛い。
クリクリした目に、柔らかそうな白い肌。
とても高校生とは思えない容姿だ。幼い的な意味で。
……おっと、今はそんなこと考えてる場合じゃないな。
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