第7章 新たな一歩へ

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二人の座る前に 膝まつくと頭を下げ、 先程の一悶着の件を謝罪する。 『先程は、我一党の者が、 客人たる貴殿等に、 無礼を働いた事…… 深くお詫び申し候ー』 この行為に、 板垣信方 山本勘助は、驚いた。 如何に客人と言えど、 真田一党にとっては仇敵、 領地を追い出した武田家の 武将である。更に、普通ならば 幸隆自身が一番、恨みを、 抱いていてもおかしく無い。 それでも一党の無礼を、 真っ先に詫びるという事を 平然とやって退けた 真田幸隆と言う男の 器の大きさを二人は、 改めて知った。 板垣 『弾正殿、無理も無い事じゃ、 貴殿が謝る事は無いっ! 我等もそれを覚悟で、 参ったのだ... 我主 武田晴信と、 打ち合い二度負かした程の 猛将が‥ささァ‥ 頭を上げて下され!』 板垣は過去に幸隆と面識が あったが、いずれも 合戦の最中‥ そして最後に会った時は 君主 晴信と打ち合っていた 時であった。 様々な合戦で幸隆に、 苦しめられた事で あまり幸隆をよく思っては い無かったが、 対面して見て、 ようやく晴信や勘助の 言う事が分かり、 今では好意を抱いていた。 板垣の言葉に、 頭を上げた幸隆は、 話を元に戻す為‥質問をする。
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