第7章 新たな一歩へ

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勘助 『幸隆様‥ 僭越ながら、 単刀直入に旧領回復の目処は お立ちでございましょうや?』 勘助は、 忍を各地に放っており、 他国の情勢をよく知っている。 無論... 幸隆が旧領回復の目処が 立っていない事も承知の上である 幸隆は不適な笑みを 浮かべると言葉を返す 幸隆 『おい勘助っ、 なーにが単刀直入だ! お前が以前より忍衆を、 組織し上野国内へ派遣 しておる事を俺が知らんと、 思うたか?はははっ』 この幸隆の言葉に、 勘助は自分よりも先に手を打っている幸隆の知略に驚愕した。 そして 勘助はその言葉に 先ほどとは打って変わって まずは謝罪を述べ 言葉を口にする。 勘助 『幸隆様、 相変わらずの名将振りで.. 策謀の方も衰えておらぬ様子。 では.この勘助晴幸っ! 包み隠さずに申し挙げます!』 そこまで 言うと板垣が横から 言葉を出した。 信方 『弾正殿よ、 我主 武田晴信の 人物・器・実力は、 貴殿もよー知っている筈、 今、貴殿が過去に 領していた小県 佐久 真田郷は 我等 武田家が支配下にある。 この時勢・・ 最早、山内上杉をあてにしていては、何時まで経っても回復は 叶わんと某は思う...』 その二人の言葉に 幸隆は右手の手の平を前に出し 静止を促した。 そして幸隆は少し目をつむり、 言葉を二人に向け口にする。
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