第7章 新たな一歩へ

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幸隆は部屋に皆を集め、 その胸の内を明かした。 幸隆 『俺は此度、 武田家よりの誘い、 受けることにした、 異存ある者はおるか?』 この言葉に幸隆の一族に辺り かつて武田家を始めとする 連合軍に領地を追われた 棟綱が言葉を発した。 棟綱 『幸隆、武田は なんと言うて来た!?』 この質問に甚平が説明をする 甚平 『はい。 かつて殿が治めておられた 真田郷をそっくり返す、と』 この言葉に皆は驚愕した それと同時に疑念も抱いた 隆正 『村上に対すのに、 適任した人材と言えば 真田弾正をおいて他にはいまい。 それ故に‥ お役御免というのも 考えれはせんか!?』 棟綱 『河原の言う事、 皆も心配のところであろう、』 その心配を払拭する様に 幸隆は促す 幸隆 『今の武田の当主、 晴信公は器量のある御仁。 そして皆の言う事 もっとも、 だからこそ、 武田が村上を倒す為 俺は尽力し成果をあげる! その時、真田の地を 返してもらう!』 棟綱 『つまりは、 成果を挙げるまでは 領地はもらわん! そういう事だな… ふぬう‥如何にも幸隆らしい』 そう呟くと薄く笑みを浮かべた 幸隆の頼もしさを実感した笑みだ 幸隆 『そういう事だ、 易々と差し出された ものを手にしてもつまらん。 何より誇りに触る、 俺は俺のやり方でやっていく、 皆、今一度また この弾正に着いて来てくれるか?』 その問いに皆はかしこまって 平伏すると、声を揃えて 『もちろんですともっ!!!』 そう言うと幸隆を見て笑った それに返すように幸隆も 口許を緩め笑顔をこぼしたのだった
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