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晴信
『なんと?
引き受けてくれたか‥。
何回も何回も使者を、
使わしてでも当家に
迎え入れる覚悟であった!
それが一回とは…。
はははっ、驚いたっ!
勘助、信方!大儀じゃ!』
晴信は実際、
使者を何回使わそうとも
口説き落とし何が何でも
武田家へと迎え入れる気だった。
だからこそ旧領を、返す。
即ち領地をやる!と、
破格の条件まで出した。
それでも幸隆を、
口説くには時間も掛かるだろう
と、思っていた。
嬉しい予想外れに、
晴信はすこぶる機嫌を良くした
のは、言うまでも無かった。
そんな晴信に言いづらいような
雰囲気をした勘助が、
晴信に言葉を向けた。
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