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僅かな供を伴い幸隆は、
上野国 箕輪の地へと辿り着いた
箕輪を治めているのは
上杉にこの人あり!と謳われる
長野 業正である。
業正は城門まで迎えに、
出てきていた。
『長旅、お疲れであろう‥
ひとまず城の中へ、』
手を伸ばし休息を勧めた。
幸隆は馬を降り一礼すると
『御心使い、痛み入る。
某よりも先に妻子を、
入れてやってはもらえぬか?』
そう言い後ろに目をやった。
業正は笑顔で
『良かろう‥ささァ!
中へお入り下されッ、』
幸隆一行は業正に連れられ城中へ
入っていった。
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