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業正はニヤリと笑みを浮かべ
『八万、八万じゃ!』
幸隆は驚き、目を見開いた。
この当時…兵農分離も、
ままならない時代。
八万もの軍勢が集結してでの、
大戦など聞いた事も無い程の、
規模の大きな話しであった。
そして‥この大軍勢を、
収集した古河公方足利 晴氏の…
足利(室町幕府)の権限を
思い知る。
いくら失墜したと言えど
日本の武家社会の頂点に
君臨する組織である。
幸隆
『驚いた…、驚きましたぞ、
業正様 八万とは凄い。』
業正
『うむ、常陸の佐竹
安房の里見 下野の宇都宮を始め
関東の諸侯集めての陣触れ
じゃからの。
しかし…大きな弱点がある。』
猛将でならす業正が
顔をしかめて言葉を繋ぐ。
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