第4章 相模の獅子

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― 関東連合 本陣 ― 晴氏 『この大軍じゃ! 敵も迂闊に動けぬであろう』 総大将を務める晴氏は 諸侯を前に、そう呟く。 憲政 『伊勢(後 北条氏)には、 長年と苦汁を味わされ申したが、 所詮は関東公方である 晴氏様の力の前に、 成す術も無いのでしょう』 おだての意も込めて、 言葉を返す。 晴氏 『関東一帯の諸侯の力でもある。 北条は最早 野放しに出来ぬ程 力を増した‥此度の合戦で 終りにしてやる!』 そう言い終ると、 下の者から差し出された杯を、 飲み干し、相模の方面を睨んだ。
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