第4章 相模の獅子

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所変わり‥ 北条氏本拠である 相模国 小田原城 ここでも、家臣等は 数万を有する連合への 対策について討論を、 長く続けていた。 上座には当主 氏康 そして上座の前に比例して 列をなす名だたる武将が 連座している。 実に重苦しい雰囲気である。 当主 氏康、この時 33歳の、 若さと威厳‥そして 鋭い洞察力を兼ね備えている。 そんな雰囲気を醸し出していた。 家臣1 『御実城!(氏康) 如何なる措置を、取りまする?』 家臣2 『河越からは援軍要請が、 矢継ぎ早に参っておりまする。 河越が落ちれば… 此処‥小田原も危う御座います』 家臣3 『こちらは精々、1万。 対する敵方は八万。 まともに戦おうては、 勝機は御座らぬ‥』 軍議を続ける家臣等を、 氏康もまた‥眺める様にして、 静観を保っていた。
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