第4章 相模の獅子

13/31

242人が本棚に入れています
本棚に追加
/135ページ
『この機を待っておった!』 『関東諸侯に目に者、 見せてくれるっ!!』 『大義は我等にありッ! 名家 伊勢の流れを組み 関東に平和を築こうと奮起する 我等を潰しに掛かるなど 笑止千万!撃ち砕いてくれるッ』 氏康の言葉に家臣団は 口々に雄叫びを上げる。 氏康はこの機を待っていた。 連合軍が河越の城を囲み、そろそろ油断が生じる頃である。 ましてや一国の正規軍では無い。 寄せ集めの烏合の衆とも言える 連合帯である。 この状況において 攻める側と守る側に、 違いが出てくる。 連合軍の殆どの軍勢は、 関東諸国の大名で構成されている 中には被害を出来るだけ 小さくしようとばかりに必死に なる者も居る。 だが北条側は負ければ これすなわち滅亡を意味する… 北条側は奮起し後ろを振り向かず 死に物狂いで戦うのである そう…… 北条の関東制覇の為‥‥ 北条の理想国家設立の為‥‥‥‥北条の威信 威厳の為… それ等の実現を夢見て‥‥
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!

242人が本棚に入れています
本棚に追加