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北条氏康出撃!!
この報せをいち早く察知するのは
上野衆として参陣していた、
真田幸隆であった。
陣中で体を休めていた幸隆の元へ
放っていた忍が舞い戻る。
『殿~、幸隆様~』
と声をかけると幸隆はムクッと、
起き上がり声のする方に向かう。
幸隆が目前に姿を現すと、
忍は一礼する。
幸隆
『そろそろと思うておったわ、
中々、寝付けなんだ処よ。
して…北条氏康は?』
幸隆が質問をぶつける。
忍はその問いに答える。
『北条氏康自ら出陣し、
只今、こちらに向け進軍中の、
模様…数は一万騎ほどと』
幸隆は顎に手をあて一呼吸をする
『決死の出撃か……、
はたまた策あってのものか…
相模の獅子と名響く、
北条家三代目の力量計ってくれる
もう上の将達にも届いてか?』
『夜霧に紛れての出陣‥
そろそろ耳に入る頃とは、
思いまするが…』
『うむ、時期に軍議が催されよう
儂は長野殿の陣に敷く!
この後も随時、動きを探ってくれ
』
『はッ、畏まって御座います!』
幸隆は、長野業正の陣に向かった
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