第4章 相模の獅子

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北条氏康出撃!! この報せをいち早く察知するのは 上野衆として参陣していた、 真田幸隆であった。 陣中で体を休めていた幸隆の元へ 放っていた忍が舞い戻る。 『殿~、幸隆様~』 と声をかけると幸隆はムクッと、 起き上がり声のする方に向かう。 幸隆が目前に姿を現すと、 忍は一礼する。 幸隆 『そろそろと思うておったわ、 中々、寝付けなんだ処よ。 して…北条氏康は?』 幸隆が質問をぶつける。 忍はその問いに答える。 『北条氏康自ら出陣し、 只今、こちらに向け進軍中の、 模様…数は一万騎ほどと』 幸隆は顎に手をあて一呼吸をする 『決死の出撃か……、 はたまた策あってのものか… 相模の獅子と名響く、 北条家三代目の力量計ってくれる もう上の将達にも届いてか?』 『夜霧に紛れての出陣‥ そろそろ耳に入る頃とは、 思いまするが…』 『うむ、時期に軍議が催されよう 儂は長野殿の陣に敷く! この後も随時、動きを探ってくれ 』 『はッ、畏まって御座います!』 幸隆は、長野業正の陣に向かった
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