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その道中に、
慌ただしく各地へ向かう
伝令兵とすれ違った。
『山内上杉配下、真田幸隆だ！
戦況はいかに！？』
その問いに伝兵は、
立ち止まり幸隆に伝える。
『北条勢、当方の部隊と
接触し小競り合いを
起こしましたが、数に分が悪いと、
退却しまして…ございまする！
各々、持ち場に戻る様にとの
令にございます、』
幸隆
『なにッ、引き返したと？？
いや…おかしい、
いかに寡兵と言え‥
北条からすれば存亡の危機‥
う‥う･うむ。
一旦、持ち場へ戻ろう』
北条勢の動きに何やら
不可思議な思いを胸に秘めながら
幸隆は兵を一路、もと居た
地へ引き返した。
あまり遠くまで進んでなかった
事もあり、短時間で
陣営に戻り兵に待機を命じた。
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