第4章 相模の獅子

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幸隆 『ん~、相模の北条と言えば 絶対不利な戦でも、 計略と卓越した軍略で 関東南攻略を押し進めてきた‥ そんな奴等がこのまま 引き下がるか‥』 幸隆が思案にふけていた 丁度、その時 伝兵が駆け足に報せに来た。 慌てふためき、 よっぽど急いで来たのだろう‥ 汗だくでハァハァ 言っている伝兵に 幸隆は水をやり、落ち着かせた。 幸隆 『何事じゃ!? 北条に、北条が動いたのだな?』 そう言う幸隆に 伝兵は少し落ち着きを 取り戻し早口に状況を促す。 伝兵 『ハァ‥、 ほッ‥北条勢、 夜霧に紛れ‥我が方に 強襲を仕掛けて参りましたー! お味方!総崩れも‥』 幸隆 『なに!! もう戦闘は北条優勢にかッ!! おいッ! なぜはように報せなんだ!?』 幸隆はふと疑問に思った事を問いた。 伝兵 『はっ!一重に、混戦で 各指示を承る事、容易く無く! 某も元来は、伝令部隊の者では 御座りませぬが… 各部隊への指示のため 任を受けたて真田殿の元へ! 更には甲斐の武田!! 兵1万を率い… 北条の後詰へ我等の背後に 着陣致してッ!!』 幸隆は状況を把握し、 もはや一刻の有余もなしッ! と、すぐさま指示を飛ばす。 後年、彼は攻め弾正と、 謳われる事となるが この合戦では、 決死の遊撃隊として 天下無双にその名を轟かす。
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