第5章 真田対武田

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『フッ! この状況で我等の. 姿を捉えても, まだまだやる気十分。 本に大したものよな..』 丘上より真田軍の, 士気の高差に驚きと共に 期待を裏切らない強者の 怒号に.この軍の大将.. 武田 晴信は口ずんだ。 板垣 『あの者には. 海の平の折‥ 痛手を食らわされております。 此処は牽制の意をかけ. 静観、致しましょう! 北条へも義理立ても それで立ちまする、』 武田家宿老 板垣信方の、 その進言に晴信は、 大きく笑うと.. こう切り返した。 『わっははははっ!!』 板垣 『なにがおかしゅう御座るかッ!?』 真面目に進言したのに、 不意に笑い声を上げた 晴信に板垣は少し怒り気味で そう尋ね返した。 晴信 『俺は"あの"真田幸隆に、 一度、一騎討ちをした・・・ 邪魔が入ったにせよ、 決着がまだついておらんのよ、 わかるか?信方?』 笑みを浮かべ、言葉を並べる。 信方 『若ッ!いや、御館! 此度は北条家との盟約を 果たすべくの出陣、 此処にこうしておるだけで、 盟約は保たれるのです。 あなたは最早、甲斐の主! 勝手は許しませぬぞ』 信方も激を飛ばした。
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