第5章 真田対武田

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晴信 『わかった、わかった! 此度は盟約の任にだけ徹しよう』 晴信も納得した様に、 信方へと返事をした。 幸隆 『皆、これより魚鱗にて 前方に見える武田勢を、 抜き上野に下る! 武田相手に不足なしッ‥』 真田隊も雄叫びを挙げる。 この戦いで幾度無く 敵軍を抑え、国境付近まで 来ている真田の士気は、 減るどころか、逆に高い。 かかれぇーい!! 幸隆が十文字槍を振り回し 号令を発すると、 真田の兵等はそれへと続いた。 甚平 『殿に続けぇーー!!』 オオォォーッ!! 真田と武田の前線兵が ついにぶつかり合った。 退けば死ぬかも知れない者‥ 真田兵の強さは想像を絶した。 晴信 『板垣..あの様子では、 前線‥一陣 二陣は、 簡単に抜かれるぞ』 馬上より前方の様子を眺めつぶやく。
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