第5章 真田対武田

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業正 『そちも中々の腕っぷしじゃの、 その上、忍軍の棟梁とは..』 そう呟く様に言うと、 再度、馬上より斬りかかる。 ガキーン!と刀の金属音が、 いくつか響き渡と、 小太郎の配下が小太郎に報せる。 配下 『撤退の下知に御座いまする、 これ以上の追撃.. あいならぬ。との氏康公からの お達しに御座いまする!!』 この報せに小太郎は首を立てに振り うむ!!あい分かった。と、 伝兵に言うと.. 小太郎 『業正殿.. 貴殿との決着はまた、 次の機会に致そうでは無いか! 我等はこれより兵を引く! さあ、国許へ帰還致してくれて 構いませぬ!』 今まで退路を塞ぎ追撃して いた北条勢が退くという事は、 これにより退路が開けた事を意味する。 業正 『なにをーッ!? 儂はここで決着をつけ、 力づくで国へ帰ってみせる! 来いッ!小太郎ッ!』 猛将 業正はそう吠える。 だが意にかえさず 小太郎は馬の向きを変え 引き始めた。 小太郎 『氏康公によき土産話が出来た! ところで、 あちらで戦かっておる 軍勢はいずこの隊なのかな?』 幸隆が武田勢と戦っている方面を 指差し問う。 業正 『ふん! あれは、真田..真田幸隆! 今は上杉の客将となっておる。 一個の大英傑であろう.. 名将じゃッ!! 氏康の若造によーく、件の事 話しておけぇッー!!』 小太郎 『ふっふっふっ!! よーーく話しておこう!! 真田…?? 元は信濃の名主 弾正か…。 では.. 某はこれにてッ!!!』 小太郎率いる騎馬隊は、 物凄い速さで相模 小田原の方へ 颯爽と駆けて行った。 業正は自分の隊をまとめ 無事に国境を越える事に成功した。 連合軍側では、 真田隊を残すのみ。となった
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