第6章 各々の動向

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所代わり… 上野国 箕輪城内 供の甚平 喜平を連れ、 幸隆は駆け足に城中を訪れた。 城の一室に通された 幸隆を業正が迎える。 幸隆 『ご無事で何よりッ!! 本に、本に何よりでござる、』 業正に歩みより、 興奮しながら喜びを 口にする幸隆に業正は.. 業正 『ヌシも無事でか.. わしも死を覚悟した… こやつもよーやってくれたわぃ』 そう言うと、 業正への加勢として 幸隆が送った権平が姿を現す。 右手を頭の後ろに回し 舌を出しケロッとしている。 業正 『こやつ、 あれだけの、あの激戦の中・・ 奮戦してくれたんじゃ! 手傷も負っておらん事には 流石の儂も驚いたわ!』 これは権平の個人の武勇を 物語る言葉と取れる。 甚平 『権平!お前、 流石だなー!! 手傷も負っとらんとはすげぇな』 喜平 『流石は権平じゃ!』 同輩の甚平 喜平は、 権平の大活躍と武勇を、 褒め称えた。 そして幸隆に対し 権平が口を開く。 権平 『殿ッ! この権平右衛門! 殿より授かりし任! 全う致し候ーッ。 殿がご無事で何よりで御座る!』 そう言うと幸隆に対し平伏する。 幸隆はその行動に対し
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