3人が本棚に入れています
本棚に追加
門の前までゆっくりと歩いていき、中央まできた所でふいにピタリと止まった。
1度大きく息を吸い込むと、息を止めた。
ふっという短い息づかいとともに洸が動いた
門まで全力で走っていくとジャンプをして、門の上に左手をかけ門を軽くこえていった。
生徒指導の先生や、その先生に止められていた生徒達がポカンと口をあけて洸の動きを見ていた。
「よし、楽勝楽勝。」
着地を軽々ときめ、満足気にニコリと笑った。
教室が分かった所で名簿を覗いてみた。
「おー、なんか個性的な名前の奴が多いもんだねぇ。って、俺も人の事言えないけどね~。」
前後の奴の事は憶えていないが、隣の奴が妙に気になった。
洸が席に着くと同時にチャイムが鳴り、先生がやってきた。
先生が何かを色々と話していたが、まったく聞いていなかった。自分でも驚くぐらい隣の奴を観察してしまっていた。
最初のコメントを投稿しよう!