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規則正しく、聞こえる寝息。
愛しくて、欲しくてたまらない人。
どんなに近くにいても、遠くに感じる温もり。
貴方の寝息が安らかに聞こえるほどに、涙が溢れて止まらなくなる…
震える肩を両手で握りしめた…
僕は貴方のマンネだから。
いつか、オモニに言われた。
マンネなんだから甘えていいんだよ?と…
我儘言って頼って?と…
どうして今、それを思い出したのかは解らない…
今、僕の気持ちを貴方に伝えたら、貴方は困るだけ…
オモニが素直になりなさい、って言ったから。
なんて…今貴方に僕の気持ちを伝えたら…
オモニが僕を想って言ってくれた言葉も、都合のいい言い訳になってしまう…。
貴方を困らせたい訳じゃない…
貴方に愛してほしいだけ…
形が欲しい訳じゃない…
貴方の心が欲しかったんです…
ただ…貴方からの特別な気持ちが…
溢れる涙の止め方が、僕にはどうしても解らなくて…
震える肩を、爪がくい込むくらいに握り締めるしかなかった…
貴方に気付かれないように…
貴方のマンネであるために…
僕は貴方が好きだから…
貴方の…
笑顔がみたいから……
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