01話「ちえり編」03(ああああああ)

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英(はなぶさ)ちえりの友達、羽田つぐみ。 彼女は目の前で起こっている現象について、自身の頭の処理能力が追いつかないという事態に見舞われた。 頭から煙が出そうだ。 彼女は職員室に行き、ちえりがランドセルを忘れて、家にとりに行ったことを担任に告げた。 それで、担任と一緒に教室に向かったわけだが。 「え? 羽田さん、どういうこと?」 スポーツ刈りでメガネをかけた男教師は、そう羽田つぐみに問いかける。 「問題を、整理しようか」 そういって担任は、とある机を指さした。 「あそこはちえりちゃんの机だね」 「そうです」 こくり、とつぐみは頷いた。 「え~と、で、あの机の上に置いてあるのは?」 「ちえりのランドセルです」 「間違いない?」 「…水色のランドセルは、このクラスでちえりだけですから」 冷静な言い回しでつぐみは答える。 「で、ちえりちゃんは何をとりに家に帰ったんだっけ」 ここが核心部分だった。 「ランドセルです」 そのランドセルは机の上に置いてある。 「ふーむ…」 そう唸ると、教師は顎に手をあて、考え込んでから、言った。 「あるよね、ランドセル」 「ありますね…」 うなだれる、つぐみ。
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