彼女の異常な出会い

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 って思ったけど、僕は少女が首に掛けている紐状の物が気になっていた。  なんだろう?  直接見たことはないんだけど、身近に感じるんだよな? 特にお腹のあたりに。  僕が思考に没頭し始めた次の瞬間、 「きゃあああああああああああ!!!」  少女は腹の中身をぶちまける勢いで叫び声を上げ、脱兎のごとく逃げ出した。  こ、鼓膜が……て、あっ、こけた。  少女は何もなかったように立ち上がり、ワンピースを軽く叩き再び逃げ出す。  僕は鼻血に四つん這いの姿勢のまま、部屋から逃げ出した少女の姿を思い浮かべていた。  どこかで大きな音がしたから、またこけたんだろう。どんだけ慌ててるんだよ!
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