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黎「…父…さん…」
俺はいつも「親父」と呼んでいるが、今は仕方なく「父さん」と言ってみた。
京「………何? 黎ちゃん」
京一郎は、目線だけ動かして黎を見た。
黎「兄ちゃ…が…学校…来るの…許して…くれて…あり…がと…」
俺は、少し照れながら親父にお礼を言った。
京「…れ、黎ちゃんが僕に“ありがとう”って言って照れた……うわぁぁぁんっ! ママー黎ちゃんが!黎ちゃんがぁー」
親父は、何か叫びながらまだ寝ているであろう母さんのもとへ走って行った。
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