+環+

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放課後。 私は友達の誘いを「用事がある」と断り、小走りで家に帰った。 いつもポケットに入れている懐中時計を見るとまだ4時過ぎだから急ぐ必要もないのだけれど……。 家に着くと早速自分の部屋にこもり、今朝見つけた手鏡に文字を書く。 私には読めない。 でもなぜか、一度教えられただけの意味不明な文様が手鏡に書かれていく。 書くものって、油性マジックでよかったのだろうか。 完成してから思ったのでもう遅いのだけれど……。 ひとつため息をついて私は手鏡を机に立てかけた。 .
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