+逢+

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草の匂いに目を覚ますと、長く伸びた草越しに夕日が見える。 「もう夕方か」 などといまだに寝ぼけた思考の後、今どのような状況なのかということに行き着き、一気に覚醒する。 飛び起きて辺りを見渡すと果てしなく続く草原と、先ほど草越しに見えた夕日が目にとまる。 「………ここが、」 ――――ハイラル? 呆然とあたりを見渡していると、先ほど聞いた気がする鳥の甲高い声がした。 その声は先ほどより大きく、鮮明に聞こえる。 "ギャー" もう一度。 今度は頭上で。 いやな予感しかしない……。 嫌な予感というのは的中するもので、よくあることだけれど、今回ばかりは当たって欲しくはなかった。 .
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