22人が本棚に入れています
本棚に追加
目を覚ますと自分の部屋であれが夢なんだと自覚する。
その夢は日を重ねるごとに頻度を増し、女性の声は鮮明になってきていた。
毎日夢を見るころには、やはり彼女は助けを求めているのがわかるほどに。
私は聞こえないふりを続けていたんだけれど、ある日、声を……掛けてみた。
「あなたは……誰?なぜ助けを?」
「! 私の声が聞こえるのかい?」
姿の見えない女性の声は、少し驚いたように間を空けて、そして慎重に私に尋ねた。
聞いているのは私なんだけど……。
.
最初のコメントを投稿しよう!