1限目:おばけ の おうち

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―――現在――― 「「「これが寮ぉー!?」」」 現実逃避を終え、俺・咲矢・望が一斉に叫ぶ。 「ええ。これから三年間、君達が暮らすお家よ。改めまして、ようこそ冥京高校第七寮へ。」 流依さんがニッコリと微笑む。 流依さん・・・。そんな笑顔を突き付けられたら、何も言えなくなるじゃないですか・・・ッ! 「ちちちょっと待ってください!寮って・・・、ここここれってどうみても廃校舎・・・ですよね?」 咲矢が震えた声で言う。 こいつは怖い物が大の苦手だからな・・・。 「そうなの。実は第七寮は、冥京高校の旧校舎を寮の代わりとして使ってるの。」 ・・・なるほど。家賃がタダになるわけだ。 本来なら取り壊されるはずだった校舎だもんな。 そのまま利用して、寮を一つ建てる費用を浮かせてしまえ・・・って感じか。 にしても、普通整備くらいしに来ないか?人が住んでる割に、随分長いこと放置されてるようだが・・・。 「そんなことより!こんなとこにちゃんとした食べ物なんてあるのー!?お腹空いて動けないよぉー!」 望が暴れている。 こんな状況でよく何か食う気になるな・・・。まあいつものことだが。 「そうね、もうお昼だし、昼食にしましょうか。中の食堂に行きましょう。すぐ用意するから。」 「えぇっ!は、入るの!?怖いよぉ・・・。」 「あら、じゃあ咲矢はここで待っとく?あたしは行くわよ。そこに食べ物があるのなら!」 「あ、のぞちゃん!行っちゃった・・・。ど、どうしようはるく・・・、あれ、はるくん!?」 「何やってんだ。本当に置いてくぞ。」 「うわぁーん!待ってよみんなー!」
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