1限目:おばけ の おうち

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流依さんの話に、咲矢と望も納得しているようだった。 でも、一つひっかかるのが・・・ 「幽霊ってのは、自分で姿を消したり、現したりできるものなんですか?」 「あ、うん。そうみたい。」 「・・・ならなんで、最初から姿を現さずに、靴だけ見えるようになんてしたんだ?」 俺は千沙って子に聞いた。 最初から姿が見えていれば、俺達も幽霊だとは気付かず、普通に接しただろうのに・・・。 「・・・。」 千沙って子はうつむいたまま口を開かない。 ちなみにこの子は見た目推定小学校低学年くらい。長い髪をツインテールにしている。服は冥京高校の女生徒の制服を着ているが、サイズが合わず、ダボダボだ。 「黙ってちゃわかんないだろ?」 「・・・。」 「どうしたもんかね・・・」 「多分、はるくんの聞き方が怖いんじゃないかな?」 「なにぃ?この人類でも一、二を争う優しさを誇る俺が怖いだと?」 「僕が聞いてみるよ。子供の扱いは、慣れてる方だし・・・。」 子供みたいな奴が何を言う。 「はじめまして、千沙ちゃん。僕、杉内 咲矢って言います。よろしくね。」 「・・・。」 相手が友好的だと知って安心したのか、もうあまり怖がらなくなった咲矢が微笑みかける。 「千沙ちゃん、なんで姿を隠したりなんかしたの?」 「・・・。」 「姿を見せてくれれば、僕達だって怖がらずに接してあげれたのに・・・。」 「・・・。」 「・・・、ねぇ、千沙ちゃ・・・」 「子供みてぇな顔面しといて、ウチを子供扱いしてんじゃねぇぞガキ。」
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