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「『訳』ってなんなんだろうねー。おやつ・夜食・軽食抜きとかだったら・・・、あぁー!耐えられないぃッ!」
「のぞちゃん、一日六食も食べてるの!?」
「ううん。早朝ご飯・朝ご飯・おやつ・午後ご飯・昼ご飯・おやつ・軽食・晩ご飯・夜食・深夜ご飯で・・・、十食?」
さすがバキュームガールの異名を持つ女。一瞬で俺達の食事に対する常識をぶち壊してくれた。
そうこうしているうちに、「第七寮説明会場」と手書きで書かれた看板が立て掛けてある教室にたどり着いた。
「ここか?やけに静か・・・」
「おじゃましまーす!」
バン!
望が勢いよくドアを開けた。まぁいいんだけど・・・。
「いらっしゃ・・・、あら、望ちゃん!」
この声は・・・!
「流依さん!良かったー、すごく静かだから誰もいないのかと思ぐぇ」
「流依さん!お久しぶりです!」
「あら晴彦くん。お久しぶり。」
「ああ流依さん。流依さんに拾われて以来、俺は流依さんに再び会える今日この日を心待ちにしていました・・・。今日は人生で一番幸せな日になることでげはぁ」
「晴彦ずるい!あたしも流依さんとお話したいー!」
「止めろ!流依さんが食われる!」
「食べないわよ!・・・多分。」
「逃げて!」
「あら咲矢くんも。お久しぶり。」
「お久しぶりです。」
俺と望がコントを繰り広げている間に流依さんは咲矢に微笑みかけていた。
咲矢め、流依さんの天使の微笑みを間近で拝めるなんて・・・、羨ましい!
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