1限目:おばけ の おうち

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「そろそろ着くわよ・・・ってどうしたの三人とも?」 「「「ゼェ、ゼェ・・・。」」」 学校の裏山は、本当に「山」だった。 まさか登山をすることになるとは・・・。 「る、流依さん・・・、ま、毎日、この山通って、登下校してる、んですか・・・?」 「ううん。寮生には専用のロープウェイがあって、普段はそっちを使ってるの。晴彦くん達はまだ寮生じゃないから使えないんだけど・・・。」 そういうことか。 しかし流依さんはなんでこんなに平然としていられるんだ。どこにそんな体力が・・・。 「そういえば、咲矢と望は・・・。」 「・・・・・・・・・。」 「すてーき・・・き、きんぴらごぼう・・・、うなじゅう・・・」 だめだ。咲矢は完全にグロッキーだし、望に至っては一人食べ物しりとりをし始めた。 「あともう少しだから、頑張って!」 流依さんが声をかけてくれる。なんて優しいんだ、その声援だけで三時間は動けます。 「ほら、起きろ二人とも。」 「う、う、うなじゅう・・・、う、うなじゅう・・・、また『う』なのぉ?」 ・・・これは早くしないと望がいよいよ危険だな。 二人に肩を貸して再び歩きだす。 しかしこんな山奥に・・・、一体どんな寮なんだ・・・?
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