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― am8:20
元親が生気を感じられない表情で教室に入ってきた
いつもより遅い登校に友人達は声をかけてくる
「チカちゃん、good morning.どうした?元気ねぇな」
「…はよ、政宗」
「長曽我部殿、おはようでござる。元就殿はどうしたのでござるか?」
登校時、元親の隣にいつもいるはずの元就の姿がない
元親の手にも1人分の鞄しかなかった
「…なりちゃん、昨日から熱出してさ…今日休みなんだよ」
「チカちゃんも休めばよかったんじゃねぇ?」
「なりちゃんから『学校を休むな』ってメール来てさ。なりちゃんが休みなら休校になればいいのに。なりちゃんいないと俺死んじゃう…」
今の元親に『死なないから』と言える者はいない
「まぁ、元気出せよ。なりさんの為にNotebook書いて届ければいいだろ?」
「…政宗を生け贄にすればなりちゃんが治るなら喜んで捧げるのに」
「What's!?」
彼女の為に友人さえも生け贄に捧げるという元親に対し、周りが出来ることはただ見守ることだけだった
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